それはまるでひまわりのような
ピアフ大阪初日おめでとうございます!!
すみません、こちらはピアフの感想ではございません(汗)。
タイトルからもわかる通り、にっぽん男女騒乱記の感想です。
観劇からもう3ヶ月以上たっちゃった!ひぇええ…!
今年も残すところあとわずか、やり残したことはないと言いたいところですが、やり残したことだらけですね。
その一つが観劇鑑賞のキロクをしたためること。
書く書くサギはいい加減やめねばと思ったので、こうしてPCに向かってカタカタしてるのです。
ピアフは大千穐楽を見に行きます!その前に書いとかないと!
というわけで改めてにっぽん男女騒乱記について。
いつもの癖でミュージカルカテゴリにしようと思ったけどそういえばミュージカルじゃなくてストプレでしたね。
観劇したのは9月8日土曜日、東京芸術劇場にて。
せっかく東京に行くならということで、アフトク回を選びました。
けどね、ちょっとした事件が発生してるんですよ。
まぁ事件というほどでもないけど、そのせいもあってなかなかブログを更新できずにいました。
てなわけで以下、いつものごとく当日のメモよりほぼ原文ママでお送りいたします。
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東京だぞ~
昨夜なぜかそわそわして寝れず、睡眠時間1時間半!やばい!!
JGPカウナス(←スケートの試合)の女子フリーの前に仮眠の予定が寝つけず、シャワーと掃除してそのまま徹夜観戦
→出展イベントの告知→ゴミ出し→朝食→仮眠→郵便局にて商品発送→ダッシュで新幹線と既にいっぱいいっぱい。
しかも品川についたら山手線が遅れてたから慌てて経路調べ直して京浜東北線に乗り換えたんだけど、
山手線すぐ再開したっぽいし、目下のところ間に合うかひやひやしてる。
東京って電車の遅延はすぐ解消するもんなの?私の地元じゃ一度遅延が発生したら命とりなんだけど!!
というわけでほうほうのていで東京芸術劇場にたどり着いて、今はロビーで息を整えてるところ。
ストプレの理生さんどんな感じなんだろ~
そもそも客層は?
うーんたのしみだ!!!
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なにが事件かというと、当日のメモここでぶつっと終了してます…!
理由を説明いたしましょう。
疲れてたし睡眠時間少なかったけど、帰りの新幹線の前にせっかく東京来たんだしこっちにしかないお店に行こうと
思って街に出て、お洋服の試着や店員さんとの交流など私の最も苦手とすることを頑張って、通販で完売して涙を
のんだ念願のワンピースを手に入れたのですよ。
で、そのあとお弁当を買って新幹線に飛び乗ったわけです。
ええ、当然のようにお弁当食べたあと爆睡しましたとも。
いつもは帰宅途中とか夜家についてからいろいろ振り返って書くのだけど、この日はそんな余裕も無く…。
てなわけでその時感じたフレッシュな感想メモが残っていないんです。とほほ。
仕方がないので、現時点で思い出せる範囲でのあの日の感想を書いていこうと思います。
劇場に入ってすぐ、舞台を埋め尽くすひまわりの群れに圧倒されました。
輝かしくて眩しくて、思わず目をそむけたくなるくらいの「圧倒的正しさ」をもって咲き誇るひまわり。
すごく綺麗なのに一瞬ゾクッとしました。あの感覚、なんだったんだろう。
ひまわりの衝撃から目が覚めてふと周りを見渡すと、いつもの観劇とだいぶ客層が違うことに気づきました。
全体的に年齢高めでご老人も多いし、何よりおじ様おじい様などの男性率が高い…!
理生さんファンもいるんだろうけどそれでも客層が見慣れない感じで本当にそわそわしました。
わたし浮いてないかな?だいじょうぶ???
誰も自分のことなんて気にかけちゃいないだろうけどそれでも気になっちゃうのはそういう性格だからです。
けど、物語が始まったらすんなり世界観に惹きこまれて、あっという間にそんなことなんて忘れてしまいました。
にっぽん男女騒乱記、ほんとにいいお芝居でしたね。
タイトルと宣伝のチラシからイメージしてたのとはまるで違うお話でした。
なんかこう、もっとドタバタでどっかんどっかん騒がしい感じかと思ってたんですよ。
それがあんなにも人情味あふれる心温まる物語だとは。
私は戦後日本の空気なんて知らないし、土地としても全くなじみがないし、どこかで見聞きしたものを勝手に
つぎはぎしたイメージしか持ち合わせていないのだけど、それでもなんだか懐かしい「昭和らしさ」を感じました。
随所に差し込まれる笑いも冴えてて面白かったです。
とくにあの紙芝居、なんだあれ(笑)
はちゃめちゃに破天荒でストーリーもくそもあったもんかという感じだったけど、それが良いんだよなぁ。
細部がものすんごく気になるので、手元に置いて眺める機会がほしいくらいです。
あと唐突に現れるフランス革命には笑いました。あれは反則。
また、キャストのみなさんが本当にくっきり豊かな人物像を作り上げていてすばらしかった…!
ちゃきちゃきと気風が良くて頼りがいのある千鶴さん、健気で従順ででもたくましさもある満枝さん、
頼りなくてクズ(失敬)でそれでもどこか憎めない肇さん、同じくクズ(失敬)だけど信念があって魅力的な源之助さん、
そして理生さん演じる陽太くん。
陽太くんについてはやっぱり色々と語りたいですねぇ。
理生さんが演じている姿を見ると、毎度素直に「ああ、上原理生って普段からこういう人なんだな」って思います。
うーん上手く言えないな。どう言ったらいいのかな。
例えば、
アンジョルラスを演じている理生さんを見ると「上原理生はリーダーシップがあって有無を言わせず人を惹きつける
カリスマ性があるなぁ」と思うし、
ロベスピエールを演じている理生さんを見ると「上原理生は真面目で一本気でそれゆえ信念を付き通さずには
いられないんだなぁ」と思うし、
ダントンを演じている理生さんを見ると「上原理生は豪快で人情味に溢れていて老若男女どんな立場の人からも
好かれるだろうなぁ」と思う、そんな感じです。
もちろん見ている間はその役としてしかとらえられなくて「上原理生だ」と思いながら見てるわけじゃないのだけど、
終わってふと感じるのはそんなことばかり。
なんだか、本人の性格と役の性格が合致してるように思えてくる。
役を演じているのだけど、そこに素の上原理生が透けて見える感じがする。
頭ではその役を「演じて」いると分かっていても、どうしても普段もそういう人なんじゃないかと思ってしまう。
アンジョルラスもロベスピエールもダントンも全く違った人物像だけど、全てが上原理生にしっくりくるんです。
これは演じていて無理が無いってことなのかなぁ。
もちろん私は素の上原理生がどういう人かだなんて知りません。
俳優・声楽家としての理生さんが好きなので、私にとって舞台の上の理生さんの姿が全てです。
語弊を恐れずに言えば、プライベートはどうでもいいし、仕事以外の姿を深く知りたいとも思いません。
けど、本来はこういう人なのかなってのが感じられるとなんだかほっこりしてきます。
と前置きをしたうえで、今回の瀬野陽太くんについて。
陽太くん、なかなかめんどくさい人ですね(爆)
純真無垢で素直でまっすぐで、近くに居たらちょっと距離を置きたいと思いそうなくらい一本気で頑固。
でも可愛かったなぁ。
理生さんが演じる姿を見て可愛いと感じる自分が新鮮でしたが、陽太くんは本当にかわいい。
年齢設定よりもさらに若く見えて、あったかいものたーんとお食べと言ってあげたくなるような可愛さがありましたね。
そして、等身大でまっすぐな陽太くんの抱える憤りや葛藤の裏にある想いが見えたときはハッとなりました。
もがいて苦しんで弱みをさらけ出して、そうやって人は成長していくんだなぁなんて思ったり。
そこにいるのは確かに理生さんなんだけどでも理生さんじゃない。
瀬野陽太という一人の青年の成長過程をまざまざと見せつけられた気がして胸が熱くなりました。
陽太くん、ほんとうにきらきら眩しくて、切なくて。
ころころ変わる表情がひたすら魅力的でした。
ラストシーンの余韻も素晴らしかったなぁ。
みなさんの笑顔が咲き誇る満開のひまわりのように輝いていた。
ああいう、その後の展開を考えさせられるような美しい余韻のあるお芝居ってとても好きです。
夢かうつつか区別のつかない終わり方って見てる側の感情に気持ちの良い余白を残してくれるからたまらない。
あれは夏の夢だったんだろうか。
何故だかふと、学生時代に観に行ったストプレのことを思い出しました。
友人に誘われて、同じ大学の小劇団の公演を一緒に観に行ったのです。
演目は「アルジャーノンに花束を」。
登場人物は本当に少ないし大道具もほとんどないしセットも変わらないのだけど、それでもものすごく衝撃的でした。
特に、IQが低い時と高い時とをガラッと別人のように演じ分けるチャーリー役の人がすごかったんです。
冒頭は喋り方も仕草も本当に本物の「白痴」にしか見えなかったので、その彼が知的で傲慢な天才としてはきはき
喋っている姿はまさに顎が抜け落ちるくらいの衝撃でした。
人間ってここまでできるんだ。台詞と演技だけで世界ってこんなにも広がりをみせるんだ。
演劇って無限の可能性を秘めているんだなぁ。
そう感じて、本当に面白いなと思いました。
にっぽん男女騒乱記でも、内容は全く違うけど、同じように感じたんです。
ミュージカルと違って歌が無い分、余計に等身大の人間として迫ってくる感じがあって。
とてもじゃないけど舞台の上っていう狭い空間でしかもたったの5人だけで展開されているとは思えないほどの
広がりと膨らみと奥行きと深さがあって、「うわぁ……」ってなりました(語彙)。
本当にいいお芝居だった。観に行けてよかったです。
あと陽太くん歌上手すぎるね!もっと聞かせて!!(笑)
アフタートークではみなさんの打ち解けた空気が垣間見えてほっこりしました。
理生さんの心がバイカル湖並みの透明度だってお話、頷きつつもにやにやしちゃいましたよ。
ひとつ、質問が理生さんに集中しちゃったのが少し残念だとも思ったけど。
なんだか恐縮してるように見えたし、せっかくの機会だからみなさんそれぞれの話も聞きたかったなぁと。
まぁなごなごした雰囲気だったので良しとしましょう。
にっぽん男女騒乱記は理生さんにとっての初めてのストプレだったわけですが、本当に期待以上でした。
正直歌わない理生さんって無駄遣いにも程があるよなぁとかチラシの雰囲気的に楽しめるか心配だなぁとか
色々思ってたわけだけど、そんなの軽々と吹っ飛ばしてくれたというか。
台詞も多いし方言だし冒頭の早口のとこは特に大変そうだと思ったけど、それでも贔屓目抜きで見ごたえがあった。
5人の熱量とバランスががっちりかみ合ってて、その中に理生さんがいること、本当に凄いなぁと思いました。
この経験を経たうえでのほぼ歌わないピアフ、どんな理生さんが観られるのかとても楽しみです。
待ちきれないよ!!
ピアフの感想は年内でちゃんと仕上げてブログに書きたいです。
あとたまってる他の観劇鑑賞の感想もできれば…!
1年ちょっとの間にちゃくちゃくとミュオタの階段をのぼり、次から次へと観たい舞台・観た舞台が増えていきました。
ええ、たくさん観に行きましたとも。人間の欲望って怖いなぁ…。
今後は明後日のピアフ、そのあと確定してるのはバリトンコン→マリーアントワネット→イヴサンローラン→ロミジュリ!
サンタさんにお願いできるならお金か油田が欲しいです。切実です。
良い子にしてますから、何卒よろしくお願い致します。